近年、いろんな物を届けてくれるデリバリーサービスは、人気である。Amazonや楽天などのネットの時代になっても、店舗は不要だが、「配送」は必要というわけである。
2007年に「 P.F. ドラッカーと考える21世紀の経営」というオーディオブックを聞いてみた。その中で、ドラッカー氏は、インターネットが発達しても、確実に生き残るのは、「運送業」であると、指摘していたが、10年以上も経つと、現実化してくるようだ。
ただ、組織的な「運送業」ではなくて、「UBER EATS」のような「ソーシャル的な運送業」も、流行るとは、ドラッカー氏も予想は、していなかったのかもしれない。そこに参入しようと、真剣に考えた会社は、予想したということだろうから、「考える思いの強さ」で、読みの深さが変わってくるということだろうか。
もっとも、既存の運送業者は、近所への食品のデリバリーサービスは、行っていなかったわけだから、「UBER EATS」は、事業者の存在していなかったホワイトスペースへの参入と言える。大手の運送業者が、邪魔をするということも、ないだろう。
もともと、「UBER」というと、ネット上のタクシー会社として有名である。「UBER」は、ドライバー以外の業務をアプリで代替するもので、大抵の場合は、既存のタクシー会社の競合と考えられている。
タクシー会社にも、いろんな給料体系があるようで、「運営共益費」を最初に給料から引くところも、多いと聞いている。要するに、この会社の場合の給料は、「マイナス」から始まる。「UBER」を使用する場合は、「運営共益費を更に増加させる」という会社もある・・・。
一方、マイナスの給料など存在せず、各種の研修制度なども整備された大手タクシー会社もある。この大手タクシー会社の若いドライバーの方と話すと、「うちの会社はいいっすよー」という話をきく。
さて、タイ王国、マレーシア、インドネシアだと、「UBER EATS」ならぬ「HappyFresh」というのが、存在していて、アプリから注文すると、食材を届けてくれるらしい。
そこで、ためしに、東京都千代田区丸の内から、注文をしてみようとしたら・・・・
無理。
あなたの周囲には、配送可能なショップがありません!
と表示された。
仕方がないから、「創る・・」という考え方もあるだろう。ちょっと考えてみると、「HappyFresh」のシステム自体の開発は、なんとかなると思うのだけれど、既存の「UBER EATS」もあるし、黒字にできるものだろうか? そんな風に思った。